事例紹介

スウィディッシュ220

Application
同期調相機, ピーキングタービン発電所(尖頭負荷発電所)
Country
Sweden
Year
1971
Power
30MW
Type
220FT
Article lead image
Photo courtesy of Svenska Kraftnat

50年以上にわたり無故障で稼働したこのクラッチは、最近オーバーホールされ、再び稼働に戻りました。これは、SSSクラッチがまさに「取り付けたら忘れていい(Fit and Forget)」製品であることを示しています。

この発電所は、スウェーデンの送電系統運用会社「Svenska kraftnät(スヴェンスカ・クラフトネット)」の予備電源用発電所であり、電力系統に障害が発生した際に迅速に起動し、電力を供給できるよう設計されています。この発電所は、航空派生型ジェットエンジン方式のガスタービンユニットで構成されており、エンジンからの排気ガスが発電機を駆動し、電力を生み出します。

このシステムには、ロールス・ロイス製AVONガスタービンが2基含まれており、それぞれが3,000rpmで15MWの出力を発生し、パワータービンを駆動しています。パワータービンは、定格出力30MWのSSS 220FTクラッチに接続されています。

これらの装置は当初から、年間わずか数時間だけ有効電力を発電するピーク電源用発電所として計画されていました。しかし、これらのガスタービン発電機の設計者たちが1970年代にこの計画を立てていたとき、50年後の今でも現役で、しかもなお有用であることを誰が想像したでしょうか?

しかし、送電網や電力伝送における基本的な物理法則は今も昔も変わっていないため、
無効電力の維持、周波数の安定、そして電力供給の安全性の確保は、当時と同様に現在でも非常に重要です。──ただし、その課題の内容は現在では異なっています。

…元々のクラッチは現在も現役で稼働しており、
50年ぶりにSSS社にオーバーホールのため返送された際も、主要部品の交換は一切必要ありませんでした。

タービンの老朽化や、今日の基準で見ると比較的低い効率にもかかわらず、これらの機械は最近オーバーホールされ、今後最低20年間の寿命延長が見込まれています。これにより、既存設備のコスト効率の良い活用と、スウェーデンの電力系統に対する安定した電力供給が確保されています。

これらのクラッチの長寿命は、SSSクラッチが「取り付けたらあとはほぼ忘れてよい(Fit & Forget)」という特長を示しています。ただし、それはオペレーターが清潔な油供給と適切なアライメント(軸合わせ)を維持する場合に限ります。